JR北海道でレール検査データ改竄(かいざん)などが相次いだ問題で、太田昭宏国土交通相は21日の閣議後会見で、同社に対し豊田誠常務を安全部門トップである「安全統括管理者」の任務から外すよう命じることを含む行政処分を通知したと発表した。幹部個人の責任を厳しく問うことで、安全管理体制の抜本的な改善を求めることにした。
野島誠社長ら経営陣については、経営の改善に取り組むのが望ましいとする見解を明らかにした。
改竄問題をめぐる刑事告発については、「特別保安監査の結果を踏まえ、北海道警に相談している」と明言。9カ所の部署で判明しているレール検査データの改竄では、新たに1カ所で改竄が見つかり、計10カ所になったとした。
通知は、JR会社法に基づく監督命令と鉄道事業法に基づく事業改善命令などの行政処分。JR北海道側に弁明の機会を与え、22日以降、正式に処分する見通し。
JR会社法は、国が業務の監督上必要な命令を出せると定めているが、適用は初。同社への事業改善命令は、平成23年に起きた石勝線特急脱線火災事故に続き、2度目となる。
鉄道事業法は安全統括管理者が職務を怠った場合、国交相が事業者に解任を命じることができると定めている。
同社ではこれまで、本線や副本線の計270カ所でレール幅などが異常のまま放置されていたことが判明している。函館線大沼駅で昨年9月に起きた貨物列車脱線現場での改竄も分かっている。
一方、JR北海道は21日午後、レール検査データ改竄などをめぐる社内調査結果を公表し、関与した社員や経営陣の処分もあわせて明らかにするとみられる。