北陸新幹線の耐雪・融雪設備工事をめぐり、業者間で談合が行われた疑いが強まったとして、東京地検特捜部と公正取引委員会は4日、独禁法違反(不当な取引制限)容疑で、発注元の独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」本社(横浜市)と東京支社(東京都港区)のほか、受注側である設備工事会を家宅捜索した。特捜部などは、機構が談合を主導した可能性もあるとみて、官製談合防止法違反の適用も視野に押収した資料の分析を進める。
関係者によると、設備工事業者十数社は、機構が平成23年3月~24年11月にかけて発注した雪を溶かすパネルや温水スプリンクラーを線路脇に設置する工事13件の競争入札で、入札価格を申し合わせて談合した疑いが持たれている。
他に設備工事会社で捜索を受けたのは「新日本空調」(東京都中央区)と「東洋熱工業」(同)。
入札13件の総額は約260億円。このうち10件は予定価格に対する落札額の割合を示す落札率が90%超で、うち5件は99%を超えていた。
設備工事業者側は落札者を事前に決めた上で、機構東京支社職員に接触し、予定価格を聞き出していた。関係者によると、機構や設備工事業者側の担当者は大半が公取委の聴取に談合を認めている。
公取委が昨年9月、独禁法違反容疑で、機構のほか、高砂熱学工業(東京)、ダイダン(大阪市)などを強制調査していた。