横浜から那覇へ向けて航行している豪華客船「にっぽん丸」(2万2472トン)が17日、和歌山県新宮市の新宮港に寄港し、歓迎式典が行われた。多くの市民らが駆けつけ、全長166メートルもある船体をカメラに収めるなどしていた。乗客らは、熊野古道や熊野那智大社などを観光した。
にっぽん丸には乗員・乗客約280人が乗船。歓迎式典では、平安衣装の女性が、番留誠船長らに花束と地酒を贈呈、同船からは記念品としてバッジが贈られた。番留船長は「熊野を旅したことがあり、とても魅力的な場所に感じた。暖かく天気もいいので、存分に楽しんでください」と乗客に案内していた。
新宮市観光協会などによる地元物産の販売や伊勢エビ汁の振る舞いも行われ、熊野の魅力をアピールしていた。
夫婦で横浜から乗船した埼玉県熊谷市の岩田弘さん(67)は「妻の誕生日の記念にクルーズの旅を申し込んだ。熊野にバスで出かけるのも楽しみ」と笑顔で話していた。
一行は同日夕に新宮港に戻り、再び乗船。新宮市民らは、よさこい踊りなどを披露しながら見送った。