侵害していないと判断した場合、その旨を回答し、将来の訴訟に備えて正当理由資料など証拠の準備をしておく。裁判所に上申書を提出して、相手側から仮処分の申請があった場合には、こちらの主張の機会を得たい旨の申し出をしておく。差止請求権、損害賠償請求権の不存在確認の訴訟を起こすことも検討する。権利濫用、独占禁止法違反なども検討し、主張の根拠を整理しておくのもよい。日本知的財産仲裁センターへ仲裁・調停を依頼することも検討する。
以上の「直接侵害」とは別に、特許発明の内容全体の実施に至らない場合でも、特許権侵害となる可能性が高い行為には、特別に特許権侵害(間接侵害)に当たるものとみなし、禁止している。その特許製品の生産にのみ用いる部品の輸入などの事例がある。
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【プロフィル】西郷義美
さいごう・よしみ 大同大工卒。1969年オマーク・ジャパン入社。75年祐川国際特許事務所に勤務。76年西郷国際特許事務所を設立。2008年4月から日本弁理士会副会長を1年間務めた。弁理士と特定侵害訴訟代理人の資格を持つ。69歳。