これに対し、小保方氏は「投稿規定を知らず、見やすいように画像を加工してしまった単純ミス」と悪意を否定。改竄についても「良好な結果を示すデータが存在しており、(不都合な)データを偽装していないため改竄に当たらない」と反論した。
研究不正における悪意の解釈が争点になりそうだが、調査委は最終報告の会見で「悪意を故意と置き換えて不正と認定した」と説明。ある研究者は「世間一般でいう『だます』といった悪意ではなく、不正と疑われる余地があると認識していたかどうかだ」と指摘する。
愛知淑徳大の山崎茂明教授(研究発表倫理)は「科学の不正を監視する米研究公正局は、誠実な誤りでないものを不正と定義しており、悪意の有無は問題にしていない。悪意がない間違いだから不正ではないという小保方氏の主張は、国際的には全く通用しない」と話している。