理研の改革委員会が解体を提言した発生・再生科学総合研究センター(神戸市)は、万能細胞などの再生医学分野で国内最先端の研究拠点だ。平成12年4月に発足し、生物の発生・再生のメカニズムについて基礎から応用まで幅広い研究を行っている。
24年度の予算は約39億円で、理研の拠点の中でも重点的に配分。職員は約500人が在籍しており、22年から23年に324本の論文を発表した。このうち3分の1以上が英科学誌ネイチャーや米科学誌サイエンスなど著名な科学誌に掲載された実績を誇る。
細胞を接着する分子「カドヘリン」の発見者として著名な竹市雅俊氏が設立当初からセンター長を務めており、国際的に知名度の高い優秀な研究者が在籍。目の難病治療を目指す高橋政代プロジェクトリーダーによる人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った世界初の臨床研究も昨年から始まり、世界的に注目度が高まっていた。
自由闊達な風土で知られていたが、近年は変容を指摘する声も。センターの外部評価委員会は22年、次期センター長は外部からの公募で選出すべきだとの提言をまとめていた。