なかでも重要なのがGPだ。特許出願前に発明内容が開示されれば、特許取得の要件である新規性が失われ、その後に出願しても特許権は得られない。現実には学会や製品化前調査を含む商談会など、出願前に内容を開示する機会は多く、規定を厳格運用すると発明者が不利になる可能性があるため救済の観点からGPを設けている。だが各国で救済の範囲、内容、手続きはばらばらだ。
例えば日米では出願者本人が開示する場合なら、論文や展示会、メディアなどで発明を公開してから新規性を喪失しない期間は日本は6カ月、米国は12カ月ある。欧州は6カ月だが指定された展示会だけGPを認め、インターネットも対象外だ。手続き面でも過去の公開事実を、米国では出願時に申告する必要はないが、日欧は宣誓が必要になる。もちろん、GPがあっても誰よりも先に出願しなくては権利が認められないのは各国共通だ。
岩崎課長は「特許制度の利用者利便性の観点からは、制度調和が望ましい。この機会を通じて、ぜひGPと各国制度の違いについて知ってもらいたい」としている。(知財情報&戦略システム 中岡浩)