レセプション会場で受賞関係者から研究展示の説明を受けられる高円宮妃久子さま=31日、東京・元赤坂の明治記念館【拡大】
優れた研究成果をあげた理工系学生や企業・研究機関などの若手研究者を表彰する「第28回 独創性を拓く 先端技術大賞」(主催・フジサンケイビジネスアイ、後援・文部科学省、経済産業省、フジテレビジョン、産経新聞社、ニッポン放送)の授賞式が31日、高円宮妃久子さまをお迎えし、東京・元赤坂の明治記念館で開かれた。
式典では、東京工業大学大学院の中濱正統(まさのり)さんに、学生部門のグランプリに相当する「文部科学大臣賞」の表彰状が授与された。
「革新的リチウムイオン二次電池による蓄電ソリューションの開発」に取り組んだNECの山崎伊紀子さんには、企業・産学部門の最高賞「経済産業大臣賞」の賞状が贈られた。
このほか、次世代材料や環境関連技術などに関する6件の研究についても顕彰した。
審査委員長を務めた科学技術振興機構顧問の阿部博之・東北大学名誉教授は「ここ数年は特定の学問領域に当てはめることができない、複合的な研究が目立っている。今年の企業・産学部門では、生活者の視点に立って、健康で快適な生活を送るための安心・安全をキーワードとした技術が多かった」と講評。そのうえで「世界が抱える問題を解決するためにも、科学技術の発展は必要不可欠。若い研究者が世界を舞台にさらに活躍することを祈念する」とエールを送った。