《無数のフラッシュがたかれる中、木村社長は淡々とおわびの言葉を述べている》
木村社長「吉田調書のような調査報道や慰安婦のような報道は読者の信頼があってこそです。今回の事態を大きな教訓としつつ、さまざまな批判に耳を澄まします。初心で組織を再構築します。厳しく見守っていただければと思います。よろしくお願いいたします」
《ここから記者との質疑応答に移り、マイクが記者に渡った》
記者「社長の進退についてはどう考えるか」
木村社長「先ほど申し上げましたが、今の段階で具体的に言うのは避けたいと思います」
記者「記事そのものを取り消すのか。また、いつどのように疑義が生じたのか」
《杉浦信之編集担当取締役が席を立ち、答え始める。会場内では、記者のパソコンをたたく音が大きく響いている》