■厳しくも面白い発想
学習院大の宮川努教授の話「東大で1976、77年度に宇沢先生のゼミに所属したが、ケインズの直弟子である世界的な経済学者を連れてきて学生に英語の講演を聴かせたり、工場や浄水場などに学生を連れていくなど、非常に厳しくも面白い発想にあふれた先生だった。近代経済学の基礎を作っただけでなく、経済学ではすくい取れない分野を独自に考えていた。86歳で亡くなったが、その活動とエネルギーは、120歳生きてもなし得ないくらいの仕事量だったと思う」
■多くの研究の底流
東大大学院の吉川洋教授の話「戦後、日本の経済学研究が世界の先端を走ることに寄与した研究者の一人であり、米国から日本に活躍の場を移されてからは、地球温暖化に対して早くから警鐘を鳴らすなどの先駆的な考えを持っている人だった。経済の動きは市場原理主義ではなく、社会的な背景も加味されなければいけないとの考えは、私自身だけでなく、多くの経済学者の研究の底流となっている」