作家、司馬遼太郎氏の妻で司馬遼太郎記念財団名誉理事の福田みどり(ふくだ・みどり)さんが12日午後0時15分、心不全のため大阪府東大阪市下小阪3の11の8の自宅で死去した。85歳。大阪府出身。通夜は13日午後7時、葬儀・告別式は14日午後1時、自宅で。喪主は弟で同財団理事長、上村洋行(うえむら・ようこう)氏。葬儀委員長は同財団常務理事、松原正毅氏。
1949年に産経新聞社に入社し、59年に大阪本社文化部の同僚だった司馬氏と結婚。64年の退社後は司馬氏の執筆活動を支え、国内外の取材旅行にも同行した。96年2月に司馬氏が死去し、同年11月に創設した同財団の理事長に就任。司馬氏の命日にあたる2月12日の「菜の花忌」前後にシンポジウムを毎年催し、司馬遼太郎賞を贈るなど、司馬氏の業績をたたえる活動に尽力した。
また、司馬氏の思い出や周囲の人々との日常をつづった大型エッセー「司馬さんは夢の中」を2002年から07年までほぼ月に1回、産経新聞朝刊に連載し、中央公論新社から出版した。