「中韓文献翻訳・検索システム」の結果表示例【拡大】
新興諸国の台頭とともに世界各国で特許出願件数が増加する傾向にあり、同時に特許庁や企業などでは海外特許文献調査のため、海外データベースを検索する必要性が高まっている。中でも中韓、特に中国特許文献の激増ぶりはすざまじい。中国での特許出願件数は12年は65万件、13年は82万件、14年は100万件突破が見込まれる。これは日本の3倍で、世界で出願される特許の3件に1件は中国での出願という計算になる。加えて中国語の特許文献は翻訳が難しい。特許庁審査官も企業の知財や研究開発部門の担当者も中国特許文献への対応は大きな課題となっている。
特許庁はかねて最重要政策の一つに情報化システム整備を掲げ、庁内システムの高度化はもとより国民向け情報サービスの提供を強化している。中韓文献翻訳・検索システムもその一環だ。「中韓特許における先行技術調査などで、ぜひ積極的に活用してもらいたい」(広報室)としている。(知財情報&戦略システム 中岡浩)