仮想通貨「ビットコイン(BTC)」の取引所「マウントゴックス」(東京)でBTCが消失し、口座を不正操作したとして同社最高経営責任者(CEO)のマルク・カルプレス容疑者(30)が逮捕された事件で、カルプレス容疑者の口座には手数料を支払った形跡がなかったことが3日、捜査関係者への取材で分かった。口座には現金数十億円分が水増しされていたことも判明。警視庁は、不正操作専用の口座を作り、水増しした現金でBTCの無料取引を繰り返していたとみている。
警視庁は3日、東京都豊島区のカルプレス容疑者の自宅を私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで家宅捜索した。パソコンなどを押収し、裏付けを進める。
捜査関係者によると、カルプレス容疑者の口座は、カルプレス容疑者が取引所の運営を創業者から引き継いだ平成23年当初に開設。BTCと現金の取引をした際に取引額に応じてマウント社に支払われるはずの手数料が徴収されない仕組みになっていた。
口座は23年以降、数十億円分の残高が水増しされ、BTCと現金の取引が繰り返されていた。警視庁は、取引の増大で手数料が増えるのを避け、投機などの目的で水増しした数十億円分の現金をBTC取引につぎ込んだとみている。
また、カルプレス容疑者はマウント社の銀行口座からの出金処理を1人でしていたことも分かった。関連会社への多額の支出を隠していたとみられる。