教材は一度完成し、アイアットが電子出版物として6月に試行販売を始めたが、一部修正した上でプロパティも加わり、2016年1月から本格販売を始める。またeラーニング化をプロパティが担当し、16年春からの販売を予定している。
実は小川氏は3年前にも一般向けに国内特許制度の入門用eラーニング教材を作り、それを基に外国人向けに英語版と中国語版を開発した経験がある。「日本企業の知財部門や海外拠点で外国人知財担当者が増加中だ。国による特許制度の違いを理解することは実務上重要な上に、文化の違いを理解するのに役立つ」と言う。
両氏は今回の教材開発に使った原稿を生かし、外国語版教材の制作を検討している。「日本の教材システムに準拠した内容に整理されており、現地教材として使える可能性が高い」(川村氏)からだ。いわば日本型教材システムのグローバル展開であり、「同じ下敷きで学べる環境ができれば、グローバル人材養成に役立つはず」と小川氏はみている。(知財情報&戦略システム 中岡浩)