原子力規制委員会は24日、老朽原発の関西電力高浜原発1、2号機(福井県)について、新規制基準に適合しているとする合格証の原案となる「審査書案」を決定した。事実上の審査合格で、運転開始40年超の原発では初めて。今後は老朽化対策に特化した運転延長審査に焦点が移る。
2基は7月7日の期限までに延長審査や、設備の詳細設計をまとめた工事計画の認可など残りの手続きを終えなければ廃炉になる可能性もある。
規制委は25日から30日間、科学的、技術的な意見を一般公募し、その内容を検討した上で審査書を完成させる。
高浜1、2号機は、既に合格した3、4号機と同じ敷地にあり地震や津波対策に大きな問題はなかったが、防火性能が不十分なケーブルを使っていた。関電は、全長約1300キロのケーブルの6割を燃えにくい素材に交換し、残りを防火シートで包むなどの対策を提示、昨年12月に規制委が了承した。
関電は2基の安全対策にかかる費用を約2000億円と試算しており、火災の防護設備など再稼働に必要な工事を2019年10月までに完了させるとしている。
東京電力福島第1原発事故を受け、原子炉等規制法は原発の運転期間を原則40年に制限。ただ規制委が認めれば特例で最長20年の延長が可能で、関電は今年運転開始40年となる美浜3号機(福井県)も運転延長を申請している。
新基準に基づく適合性審査には九州電力川内1、2号機(鹿児島県)、高浜3、4号機、四国電力伊方3号機(愛媛県)が合格し、川内1、2号機と高浜3号機が再稼働している。