【生かせ!知財ビジネス】アベノミクスはIoTにどう対応するのか (2/2ページ)

2016.3.26 05:00

特許庁主催の国際シンポジウムで講演するリンゲス氏=16日、東京・大手町の経団連会館

特許庁主催の国際シンポジウムで講演するリンゲス氏=16日、東京・大手町の経団連会館【拡大】

 こうした状況で企業経営者に危機感が生まれないわけがない。先頃、都内で特許庁主催の経営幹部向け国際シンポジウムが開かれ、米IBM法務部門・知的財産最高責任者のマーク・リンゲス氏の講演に注目が集まった。IBMが進める「コグニティブ(認知)ビジネス」とIoTの関係を説明し、技術や特許だけでなくビジネスモデル、データ、ソフトウエア、契約の重要性を指摘した。人工知能が膨大なデータを解析して学習した知識を活用させるのが「コグニティブビジネス」だ。あらゆる産業の、経営を含めた全ての「判断」に関与可能な巨大ビジネスであり、IBMは既に世界戦略を始めている。

 一方、アベノミクスのIoT政策は、IBMのような世界戦略を描けているのか。国内の交通、エネルギー、医療など個別分野の課題解決ではなく、IoTではもっと全産業、全世界を貫く根本的な課題に対峙(たいじ)する必要があるのではないか。少なくとも知財の分野は、特許権などの産業財産権だけでは十分な戦略を描けなくなっている。新年度は新たな発想で世界をリードする政策、制度の登場に期待したい。(知財情報&戦略システム 中岡浩)

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