東芝の不正会計問題で株価が下落し損失を受けたとして、個人株主ら286人が28日、同社と旧経営陣5人に計約8億9000万円の損害賠償を求め、東京、大阪、高松、福岡の4地裁に一斉提訴した。昨年に続く第2次提訴。
原告は東京が147人、大阪104人、高松25人、福岡10人で、高松地裁では初の株主訴訟となる。ほか3地裁に起こしている第1次と今回の提訴を合わせ、原告は全国で計387人、請求額は計約14億円に上る。
訴えによると、東芝の株価は不正公表後に大きく下落し、不正を知っていれば株を買わなかったと主張している。
東芝と旧経営陣は、既に審理が始まった訴訟で「株価下落が通常の範囲内なら、損失は投資家の責任だ」などと請求棄却を求めている。