広島市の平和記念公園での演説で「核兵器なき世界」への決意を表明するオバマ米大統領=27日(代表撮影)【拡大】
オバマ米大統領が27日夕、現職米大統領として初めて被爆地・広島を訪問した。平和記念公園で原爆慰霊碑に献花後、広島に原爆が投下された8月6日の「記憶は消え去らない」と所感を述べ、「核兵器なき世界」への決意を表明した。広島、長崎で亡くなった人々を含め、第二次大戦の全犠牲者を追悼し、戦争の惨禍を繰り返さないための誓いを新たにした。戦後71年を経て歴史的訪問が実現した。
被爆者も見守る中、約17分間にわたり所感を述べた後、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の代表委員、坪井直さん(91)と握手し会話を交わした。演説では、広島の次に原爆が投下された長崎にも言及、市民の甚大な犠牲を心にとどめるよう呼び掛けた。
オバマ氏は平和記念公園に到着後、安倍晋三首相とともに原爆資料館を約10分間見学した。
人類史上初めて核兵器が実戦使用された場所から核廃絶を訴えることで、ロシアとの対立などで停滞する核軍縮の機運を再び高めたい考えだ。
所感では終戦を早めたとする「原爆正当化論」が根強い米世論に配慮し、原爆使用の是非には踏み込まず、未来志向の訪問であることを強調。
平和記念公園での行事には、広島、長崎の被爆者や松井一実広島市長、田上富久長崎市長らが出席。オバマ氏は原爆ドームを見学した。(共同)