伊豆諸島青ケ島沖に海底鉱床、東大発見 最高1トン中275グラムの金含有

2016.6.3 05:00

伊豆諸島・青ケ島沖の海底熱水鉱床で採取した金を含んだ鉱石(飯笹幸吉・東京大特任教授提供)

伊豆諸島・青ケ島沖の海底熱水鉱床で採取した金を含んだ鉱石(飯笹幸吉・東京大特任教授提供)【拡大】

 伊豆諸島・青ケ島(東京都)沖の海底熱水鉱床で高濃度の金を含む鉱石を発見したと、東京大のチームが2日、発表した。最高で1トン当たり275グラムの高濃度の金を含むものもあり、陸地や他の海域の金鉱石と比較しても高い値だったという。

 東大の浅田昭教授は「金の採掘を事業化するには同様の鉱床を多く見つける必要がある。この海域の調査を進め、今回のような場所をさらに見つけたい」としている。

 チームは、海中ロボットから音波を出すことで、海底の地形を高い精度で調べられる装置を開発。昨年6~9月、青ケ島の東方約12キロにある東青ケ島カルデラを調査し、海底から噴出する熱水に含まれる金属成分が沈殿した海底熱水鉱床を複数発見した。

 そのうち、カルデラ南部の水深750メートルの小さな丘のような場所で採取した鉱石を分析すると、金や銀を多く含んでいた。

 分析した15個の鉱石のうち、金の最高の濃度は1トン当たり275グラムで、平均値は同102グラムだった。また0.003~0.09ミリの大きさの金粒子も確認できた。

 世界の主要金鉱山の金含有量は1トン当たり3~5グラムとされ、今回見つかった鉱床の金の割合は高い。飯笹幸吉・東大特任教授は「資源としては期待の持てるエリア」と話した。

 日本はかつて金山開発が盛んで、新潟県の佐渡などで採掘されたが、現在、商業ベースで操業しているのは鹿児島県の菱刈鉱山のみとなっている。

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