「最強の生物」クマムシの秘密解明 放射能対策の力持つ遺伝子 (2/2ページ)

2016.9.22 17:08

ヨコヅナクマムシ(国枝武和・東京大助教提供)
ヨコヅナクマムシ(国枝武和・東京大助教提供)【拡大】

 この遺伝子を人の腎臓の培養細胞に組み込んだ上で、人間なら半数が死ぬほどの強いエックス線を当てると、切断されるDNAの量が通常の細胞に比べて約4割、減少した。また通常細胞が増殖する能力を失っても、この細胞には残っていた。

 ヨコヅナクマムシに特有の遺伝子が他にも多数見つかっており、チームは生命力の強さとの関係を調べる。

 ■クマムシ

 8本の脚を持つ体長1ミリ未満の動物。約1200種が知られ、市街地、深海、山などに幅広く生息する。陸上に生息する種は乾燥すると縮まって「乾眠状態」となり、水分を得ると活動を再開する。乾眠状態では真空や、100~零下273度までの厳しい環境に耐えられる。欧州宇宙機関の実験では、乾眠状態のクマムシを10日間宇宙空間に直接さらした後、地上で水を加えると再び活動した。南極で採取され、約30年間凍っていたクマムシが水を与えられて復活し、産卵した例もある。

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