
転職先の職場で上司と話す高野佳奈子さん=7月、東京都内【拡大】
システムの保守・管理をしていた都内の女性(41)も、時短切れが迫り派遣社員に転じた。6歳の長男がいる。障害が起きれば深夜にも業務が生じ「時短なしでは働けなかった」と話した。
育児・介護休業法は、3歳未満の子がいる親が希望した場合、原則1日6時間の時短勤務制度などを設けるよう企業に義務づけている。これに関し罰則規定はなく、厚生労働省の調査によると、制度がある企業は2015年度で約6割だ。残業の少ない職場では、時短を取らずに働き続ける女性も多い。
だが残業が日常化していると、両立は難しくなる。大半の保育所や学童保育所は、夜8時以降の預かりに対応していない。親として、夜遅くまで子供を預けることへの抵抗も強いためだ。