
日本を訪れた中国人観光客たち。すっかり定着してしまった「マナーの悪さ」という評判を気にかけているといい、改善の方向に向かっているとか(ロイター)【拡大】
中国人の評価は上がっている?
一方、中国人に対する外国の評価もメディアに取り上げられることが多い。人民網(日本語版・電子版)が3月中旬、新華社の報道を引用して報じたところによると、米世論調査会社のギャラップの最近の調査で中国に好感を持っている米国人は昨年より増えて50%超となり、最近30年で最も高い割合となった。
また全ロシア世論調査センターの最新調査で、中国をロシアの戦略・経済パートナーと見ているロシア人は50%に達し、その割合は2005年と比べて16ポイント上昇したとも紹介。こうした結果を踏まえ、中国の国際的イメージが近年安定して向上しているのは経済発展や科学技術のイノベーションなどの目覚ましい成果と関係があると分析される、とした。
また、中国の地元メディアによると、中国の国家観光局が2月に発表した中国人旅行客のマナーなどに関して日本を含む10カ国・地域の市民を対象にした調査で、「中国人観光客のマナーが向上した」と答えた人は全体で46・2%に上り、インドネシア、フランス、シンガポール、英国、米国の5カ国で高く評価する傾向が目立ったと紹介。当局は「中国人旅行者のマナーは数年前より確実に向上している」と胸を張ったという。
定着した「悪い」「ひどい」という悪評を覆すのはそう簡単ではないが、メディアなどでの注意喚起が繰り返されたことにより、マナーをはじめとした中国人のイメージがある程度は改善しているようだ。今後、中国人に対するプラスイメージが同国の経済成長のように急激に伸びることはあるのだろうか。