
ロシア・ウラジオストクで、日本式のリハビリを実演する理学療法士の小岩幹さん=2月(共同)【拡大】
医療環境が十分に整っていないといわれるロシア極東で、交通事故などの患者への長期リハビリや、人間ドックを活用した予防医学といった日本型医療を浸透させる試みが始まった。極東住民の日本の技術に対する高い信頼を背景に、ウラジオストクで運営されている日本の画像診断センターの来院者も年々増加。日本型医療は安倍政権の対露経済協力の柱の一つにも位置付けられている。
「一番困っていることは何ですか」。北斗病院(北海道帯広市)の理学療法士、小岩幹さんが男性に語り掛けた。
昨年5月にオートバイの事故で左手足を骨折したアレクサンドルさん。歩行が不安定な理由を「股関節が不安定で筋肉が働いていない」と判断した小岩さんは「背中を伸ばし、おなかに力を入れて歩いてみましょう」と手を取った。
北斗病院を運営する社会医療法人、北斗は、プラント大手の日揮(横浜市)とウラジオストクで外来リハビリ施設の設置を検討中。この日は小岩さんがロシアの専門家に日本式リハビリを実演してみせた。
小岩さんは極東の現状を「スタッフが不足し社会復帰に向けたプログラムに一貫性がない。期間も短すぎる」とみる。