【生かせ!知財ビジネス】広がる特許情報の活用領域 (2/2ページ)

買収企業(大きい円)と被買収企業(小さい円)の研究領域を特許情報で解析した図。投資銀行の投資評価に使われ始めている
買収企業(大きい円)と被買収企業(小さい円)の研究領域を特許情報で解析した図。投資銀行の投資評価に使われ始めている【拡大】

 重要なことは特許情報一筋で生きてきた知財部門の人々が、さまざまな情報を見回し、統合解析する仕事を受容できるかにある。自社の事業や技術の領域を越えた世界への挑戦を経営が判断できるか、領域外の世界で交渉できる橋渡し人材を用意できるか-と指摘する声も聞かれる。ただ企業には情報解析を行う部門は多く、知財部門がやらなければ別の部門でデータの収集・解析業務が導入される可能性もある。情報が統合解析される時代に入りつつある今、知財部門の役割と今後の活動に注目したい。(知財情報&戦略システム 中岡浩)