事件・不祥事

口座残高211万円が2935万円に かぼちゃの馬車「通帳改竄」の動かぬ証拠 (2/4ページ)

 頭金はゼロで、全額を融資でまかなうスキーム

 スマートデイズは顧客を集めるため、複数の不動産仲介業者を通じて、物件を販売していた。田中さんは、2016年秋に仲介業者と接触し、約1カ月後にシェアハウス1棟を購入した。価格は土地と建物をあわせて約1億3000万円だった。頭金はゼロで、取得資金の全額をスルガ銀行からの融資でまかなう。毎月のローンの支払額は66万円。ただしスマートデイズが一括借り上げをするため、毎月78万円が家賃として保証されると説明を受けていた。差額の12万円が田中さんの副収入となるはずだった。

 2017年秋に建物が完成。間もなくスマートデイズからの入金が始まった。ところが2018年2月分から一切の入金がなくなってしまったという。「30年間の家賃収入を保証する」という約束は簡単にほごにされた。

 口座残高を「211万円」から「2935万円」に改竄

 田中さんはほかのオーナーと連絡をとるなかで、融資書類の改竄の疑いを強めていった。弁護士を通じて、仲介業者に融資書類の提出を求めたところ、銀行通帳の画像データが送られてきた。提出した画像データには「211万円」という残高が記載されているはずだが、送られてきた画像データの口座残高は「2935万円」で、そこから「1060万円」を支払っていることになっていた。いずれも田中さんには身の覚えのない入出金だという。

 「身に覚えのない金額が書かれており、本当に驚きました。物件の購入にあたり、販売会社からは『頭金は一切不要です』と説明を受けていました。ところが、送られてきた通帳の画像データには1060万円の支払いをした形跡があるのです。あとで弁護士からは『本来、1億円程度の物件を購入するには、1000万円以上の頭金が必要です』と聞きました。私には購入物件の頭金を支払えるような貯蓄はなく、通常の融資審査が行われていれば、融資は下りなかったはずです」(田中さん)

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