日本の議論

新元号「令和」 込められた意義や世界各国へのメッセージを有識者に聞く (3/4ページ)

 「序文が書かれた時代の日本は、朝鮮半島の百済(くだら)を助けるために参戦した663年の白村江(はくすきのえ)の戦いで、唐と新羅の連合軍に敗れ、国家存続の危機に立たされた。だが、戦争を教訓に防衛を含めた改革を進めた結果、国家の体制基盤が強固となった。外患も少なくなり、高い文化が花開いた。国土防衛のために派遣された防人(さきもり)も停止できる平和な時代が訪れ、穏やかでのんびりした中で酒を飲み、和歌を詠じることが可能になった。新元号には、当時の状況とも重なる今日の中国や朝鮮半島の情勢を踏まえ、外患がなくなり、平和が訪れ、薫り高い文化が花咲く時代になってほしいとの願いが込められているように思う」

 --中国の一部メディアは、新元号が中国の古典(漢籍)に由来しなかったことに反発も示す

 「批判はあたらない。典拠となった序文が、『文選』にある『帰田賦』の影響を受けた可能性を指摘する声が、日本の漢文学の専門家からあがっている。有名な漢詩を踏まえて似たような表現の歌を詠むのが、当時の文人のたしなみだったことを踏まえれば自然なことだ。新元号は結果的に、日中両国の古典を典拠にしている」

 --新元号は政府によって世界各国にも発信された

 「中国で発祥した元号は朝鮮、ベトナムにも存在したが、いずれも廃止されている。今は日本でのみ使用されている独自文化だ。新元号の発表により、改めて日本という国が、古くからの伝統文化を大切にしている姿勢を世界に示すことができた。諸外国から評価された部分もあったと思う」

 --国内でも新元号の発表は高い関心を集めた

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