「名前を知ってもらうためには効果的だね」と感心した様子で話すのは、英国人のウィリアムズ・ダニエルさん(26)。英国にも候補者のポスターを貼った宣伝カーはあるが、拡声器で声を上げたりしないという。
一方、カナダのマーシェンド・ローリエさん(27)は、選挙カーが候補者名を連呼する点に、「もっと政策を訴えたらいいのに。名前だけの連呼で走らせる意味はあるのか」と懐疑的だ。散策を楽しんでいた米国人のルーシン・ポリーナさん(27)は「うるさくてかなわない。私が有権者なら絶対に投票しない」と否定的だった。
有権者との接点足りぬ
日本の選挙運動に疑問を投げかけるのは、観光客だけではない。京都市内に住んで12年のフィンランド人、ハッカライネン・ニーナさんは「いまだに日本の選挙運動は不思議な点ばかり」と打ち明ける。
フィンランドでは、候補者が街中にブースを設営し、有権者が直接質問することが可能。テレビでも候補者同士が主張をぶつけ合い、街中に貼られる政党のポスターには、選挙を通じて訴えたい内容を明示しているという。
ハッカライネンさんは「選挙カーで支持を呼びかけるのもいいが、政策や人柄を知る場を増やし、この人に投票したいと思わせるような選挙運動が必要なのでは」と話す。
制約多すぎ!?公選法
外国人から賛否の声がある選挙カーだが、大阪大大学院人間科学研究科の三浦麻子教授(社会心理学)らのグループの研究では、候補者の好感度アップにはつながらなくても、得票に結びつくことが明らかになっている。