就職後の労働時間や勤務地、資格取得の支援… 不安や疑問は質問で解消を

 

 【Q】残業や休日について説明会で質問してもよいのでしょうか

 【A】事前に採用情報を調べた上で、不安や疑問に思ったことは聞いてみよう

 説明会では、残業や休日など労働環境についての質問をすると、「不利になるのではないか」と気にする学生も見受けられます。説明会は将来、入社するかもしれない企業との接点の場。有利・不利という理由ではなく、「疑問点や不安なことはないか」という視点で質問をしましょう。

 休日や労働時間に関しては、多くの企業が採用情報に掲載しています。事前に調べた上で、「休日出勤は頻繁にあるのか」「『残業あり』と記載はあるが具体的には月に何時間ぐらいあるのか」など働く上で心配なことがあれば、質問をしてみましょう。

 労働時間と同様に福利厚生の内容についても不安や疑問があれば聞いておきましょう。

 例えば、よく耳にするのが研修制度や社員の育成について。業務内容の説明を聞いて「専門知識がないけれど、入社後、自分はやっていけるのだろうか」と感じたときは、どのような教育制度があるのかを確認しておきましょう。

 資格取得のためのバックアップを行っていたり、即戦力として活躍してもらうために数カ月にわたる新入社員研修を行っていたり、会社の方針や考え方で研修教育制度を充実させていることがあります。こうした情報は、企業を理解する上で参考になります。

 その他の福利厚生や社内行事についても気になることがあれば、聞くようにしましょう。

 1人暮らしの経験がなく、入社したら実家を離れる場合などは、「家賃補助制度や住宅補助金制度がどの程度あるのか」「寮や社宅などはあるのか」といった質問をすると、給与には表れない会社の補助制度が分かります。

 勤務地は、企業によっては本社や支社、営業所など全国にオフィスが広がっている場合があります。働く上で勤務地が大事な要素であれば、「勤務地はどのように決まるのか」「配属される部署によってオフィスは変わるのか」などと尋ねてみましょう。海外勤務を視野に入れているなら「海外で働くチャンスはどれぐらいあるのか」「海外勤務を希望した場合に求められることは何か」などと聞くとより具体的に将来をイメージできます。

 「内定獲得」のためではなく、長い時間を過ごすことになる会社を見極め、入社後にいきいきと働くための情報収集です。仕事内容や職場風土など他の要素も含めて多面的に検討してほしいと思います。(リクルートキャリア『就職みらい研究所』研究員・岩元洋介)

 就職活動に関する疑問や体験をお寄せください。読者の参考になるものは、就活コンシェルジュで紹介させていただきます。〈メール〉life@sankei.co.jp〈FAX〉03・3270・2424