飛行機、新幹線、ホテル…シーンで選ぶ、出張族におすすめの最新モバイルPC7選

提供:@DIME

 海外・国内出張の多いビジネスマンにとって、国際便の機上や新幹線の車内もビジネスの現場だ。そんな時、PCワークのお供になるモバイルマシンはやはり、キーボード付きのPCだろう。ワンランク上の快適さとビジネス性能を備える、スマホ時代にフィットしたモデルを、3つの使い方別に2in2タイプPC、タブレットを選んでみた。

■フライト13時間のニューヨーク直行便でも活躍できる2 in 1とは?

 長時間フライトの代表格といえば米国・ニューヨークへの直行便だろう。成田、羽田、名古屋、大阪といった国内の主要国際空港からニューヨークまでのフライトは約13時間。座席でバッテリー電源を確保できないエコノミー席を利用したとすると、搭乗手続きの待ち時間も含めて約15時間、無給電での連続駆動が求められる。 フライト中のPCワークでもう一つ考えたいポイントが、機内の座席でノートPCを広げて快適に使えるかどうかだ。飛行機のテーブルの面積は一般的には13インチのノートPCもギリギリ広げられるが、エコノミーの座席では前座席の人が大きくリクライニングすると、使用可能な面積が狭まる場合が多い。ハプニングに備えて、機内持ち込み用には液晶サイズにして12.5インチ以下、11インチクラスがベターだ。

 それでは、以上の条件に当てはまる最新のビジネスノート、2モデルを紹介しよう。

★15時間駆動でケータイ回線にも対応

  VAIO

  VAIOS11

  実勢価格:16万1780円

 VAIOブランドで届けられるノートPCのなかでも、ビジネスモバイルノートとしてその質実剛健な作りで注目を集めているのが『VAIO S11』だ。11.6インチの液晶モニタ-を搭載するモデルの本体サイズは、幅284mm、奥行き190.4mm、厚み19.1mmで940gとコンパクト&軽量。機内でも余裕で扱える。 店頭発売モデルはCore i5 6200Uを搭載、プリインストールされている「Office Home and Business Premium」も余裕で動作する。それでいて15時間のバッテリー駆動時間を確保するタフネスぶりだ。 もう一つ、VAIO S11で高く評価されるポイントはSIMロックフリーLTEモデムの内蔵だ。流行の格安SIMと組み合わせたなら、出先でも携帯回線を使ってインターネットにアクセス可能。真のモバイル派にオススメのビジネスノートPCだ。

★21時間駆動で光学DVDドライブ搭載、ケータイ回線も対応

  Panasonic

  Let's noteSZ5CF-SZ5JDMQR

  実勢価格:25万7640円

 日本を代表するビジネスノートPCといえば、パナソニックの「Let's note」シリーズだ。なかでもニューヨークへのビジネスフライトを快適に過ごす条件を満たしているモデルは、12.1インチの液晶を搭載する『Let's note SZ5』だ。幅283.5mm×奥行203.8mm×厚み25.3mmで約1.05kgと『VAIO S11』より若干重量があるが、バッテリー駆動は21時間とニューヨークへのフライトが遅れてもまず間に合うだけの長時間を確保。Core i7-6500Uを搭載しメモリも8GBというハイスペックも魅力だ。NTTドコモ向けのSIMスロット搭載でLTE通信にも対応する。

 今では希少な光学ドライブとして、DVDスーパーマルチドライブを搭載していることもポイント。ビジネスシーンでDVDの資料を渡された際にもすかさずカバーできるし、機内のエンターテイメントシステムに飽きたらDVDを鑑賞するといった使い方も考えられる。頼れるビジネスノートPCはやはり「Let's note」なのだ。

■新幹線のテーブルに収まる、携帯性抜群なアンダー600gの2 in 1とは?

 国内出張で新幹線を利用する際、折り畳み式のテーブルでPCを活用するシーンは多い。スマホと連携しタブレットのようにWebサイト表示もできて、キーボードによるPCワークもこなせる、2 in 1タブレットPCがベストだろう。

 その理由はこうだ。新幹線の座席テーブルは13型液晶を搭載したA4ノートでもテーブルに置けるし、コンセントから電源が取れる車両も多い。

 しかし、現地に着いてからも荷物をそのまま持ち、訪問先への移動を伴う事が多い国内出張に持ち出すなら、考えたいのはやはり携帯性。オフィスソフトを快適に使うための目安となる10インチの画面サイズを確保し、タブレットとしてもPCとしても使いこなせる、それでいて本体重量を600g以下に抑えたモデルがオススメとなるのだ。

★機動性の高い2in1を格安で

  ASUS

  TransBookT100HA

  実勢価格:4万4400円

 タブレットとキーボードが独立した2 in 1スタイルのWindows機、そのスタイルを確立させた先駆者が、ASUSの「TransBook」シリーズだ。アジアメーカー発の製品はビジネスユースのPCとして躊躇する人もいるかもしれないが、本機はその不安をくつがえす。10.1インチの液晶サイズと11.3時間のバッテリー駆動が可能で、タブレット時は580g。画面だけを持ち出してのプレゼンでも活躍するし、キーボードを装着しても1080gなので、機動性は抜群だ。

 ビジネスノートPCとしてみた時の注意点としては、まず液晶の表示性能が1280×800ドットのWXGAサイズなので「Office」ソフトにはやや狭いということ。そして、増設用インターフェースがUSB Type Cの1系統とモバイルの流儀に倣っていることも、ビジネスノートPCユーザーには不満になるかもしれない。CPUもIntel Atom x5-Z8500なので、決してハイスペックではない。だが、格安で出張にも使える2 in 1を入手できるメリットはそれを補う魅力がある。

★高解像度画面と使いやすいキーボードを採用

  東芝

  dynabook N40N40/TG

  実勢価格:7万2800円 ビジネスノートPCの定番、東芝「Dynabook」が「仕事マシンでありながら、タブレットにもなる」と、本気で開発したPCが『dynabook N40』だ。 タッチ操作可能な液晶は10.1インチながらWUXGA(1920×1200ドット)という異例のハイスペック。そのため「Office」ソフトもデスクトップPC級に見やすくなっている。キーボードドックはあくまでもノートPC同様の使い勝手を主眼としているため、ピッチ幅19mmを確保したタイピング重視のもの。標準タイプのUSB2.0コネクタをキーボードドックに用意し、周辺機器利用などのビジネスユースでも重宝する。

 タブレットのみで552g、駆動時間7時間。キーボードドック装着時は1094gでバッテリー駆動は13時間になるので、日本全国の新幹線はもちろん、太平洋を横断するフライトにも対応できるタフネスぶり。2 in 1をビジネスシーンでスマートに使いこなす、そんな思想が『dynabook N40』に貫かれている。

★キーボード込みで800gを切る超軽量、ハイスペックモデル

  NEC

  LAVIEHybrid ZEROHZ330/DAS

  実勢価格:19万7420円「世界最軽量」として業界に名を轟かせる2 in 1、それがNECのLAVIE Hybrid ZEROだ。ライバルよりワンサイズ大きい、1920×1080ドットの11.6型ワイド液晶を採用しながら、タブレット状態での重量はなんと410g、キーボードドックと組み合わせた状態でも、わずか798gという驚異の軽さだ。 ビジネスノートPCとしての性能も、ユーザーの要求に応える「Office Home & Business Premium」を搭載し、タイピングの快適さはキーピッチ17.5mmで確保。キーボードドックに搭載するHDMI端子は標準サイズ仕様というのも、出張時の急なプレゼンでも接続性を高める仕様だ。 増設用インターフェースは本体側のUSB Type Cの他に、キーボード側でUSB3.0対応のUSBが2系統搭載され、CPUも第6世代 インテルCore m3-6Y30プロセッサーと2 in 1のなかで群を抜くハイスペックだ。それでいてバッテリー駆動時間は本体のみ5.5時間、キーボード搭載時で10.3時間を確保している。 さらに、HZ330は本体標準でSIMフリーのLTEモデルとなる。ワンランク上のスペックを外出先に持ち出し、ワイヤレス通信も完璧。2 in 1のPCとしては高価なモデルになるが、新幹線の国内出張の相棒として高機能を求めるビジネスユーザーには、NEC『LAVIE Hybrid ZERO HZ330/DAS』はベストの1台といえるだろう。

■出張先のホテルでリラックスして使えるアンダー400gタブレットPC スマホではなく、あえてPCを手にするのは、出張の移動時やオフィスユースのみではない。ホテルにチェックインした後でWebやSNSから情報収集したり、就寝前のプライベートな時間を楽しむためのツールとしてもWindowsタブレットは活躍する。

 リラックスして扱えるタブレットユースをメインに考えるのであれば画面サイズは8インチクラスがベスト。さらに400gを切る軽量が理想的。「Office」ソフトで本格的に書類作成をするわけではないが、出張先でのちょっとした資料修正などに対応するため、キーボードはオプションとして確保できればいい。そんなビジネスマンのサブ機として通用するWindows10 タブレットをセレクトしよう。

★キーボード付属のハイコスパ仕様

  ASUS

  TransBookT90 Chi

  実勢価格:3万2800円 スマートフォンよりワンサイズ上の8.9インチで出来ることを突き詰めた、究極のWindowsタブレットとも呼ぶべき存在が「ASUS TransBook」だ。8.9インチの本体サイズは片手で支えてタッチパネルをリラックスして扱えるベストサイズというだけでなく、薄さ7.5mmで本体重量は400gジャストと薄型・軽量だ。 ビジネスマンの携帯するタブレットとして使いやすいキーボードは、Bluetoothでリンクする。ドッキングも可能と贅沢な仕様で、本体と合わせた重量は750g。バッテリー駆動時間は10.3時間と扱いやすい。ビジネスマンにありがたい、コストパフォーマンスの高いモデルになっている。

★HDMI対応の軽量モデル

  NEC

  LAVIETab WTW708/CAS

 実勢価格:3万3000円

 NECがLAVIEシリーズとして展開するWindowsタブレットのなかでも、「LAVIE Tab」シリーズは、キーボードの付属しないタブレット志向の強いモデル。今回紹介するNEC『LAVIE Tab W TW708/CAS』最大の特徴は、コストを抑えながらも8インチワイドで1920×1200ドットと、10インチに相当する液晶表示性能を備えていることだ。同時に本体重量370gと他の8インチタブレットよりも10%近く軽量化がなされており、Windowsタブレットとして、表示性能と携帯性のバランスで頭一つ抜けているのだ。他の8インチクラスのタブレットでは省かれがちな外部映像出力も、MicroHDMI端子を搭載しており、対応ケーブルを持参すればHDMIによるプレゼン画面の上映はお手のもの。キーボードはオプションとしても用意されないので、社外品で対応しよう。映像と情報を提示するモニタ-として使いこなす。それがNEC『LAVIE Tab W』をビジネスで活用するポイントだ。取材・文/折原 一也 (おりはら かずや:オーディオビジュアルライター/AV評論家)PC系版元の編集職を経て2004年、独立。当初はPC雑誌などで主に映像・音楽系の記事を手がけていたが、専門分野をAV機器・デジモノ製品に移しAVライターに転身。現在はオーディオ・ビジュアルを活動のフィールドとしていて大画面テレビ、BDレコーダーを中心としたデジタル機器全般の取材と画質・音質を含めた製品記事、最新テクノロジーのトレンド解説記事を手がけている。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。