「合間散髪」使い勝手が進化したヘアカッター 人気の理由は?
男性が自宅で気軽に散髪したりヘアスタイルを整えたりできる男性用ヘアカッターが人気だ。男性の美容意識の高まりや節約志向などを背景に、理美容院に行くまでの“つなぎ”として「合間散髪」をする人が増え、ニーズが拡大。おおざっぱに髪を刈る従来のバリカンとは異なり、ヘアカッターは刈る長さを細かく調節できるなど、使い勝手も進化している。(橋本亮)
20~30代に人気
大阪・梅田のヨドバシカメラマルチメディア梅田には、男性用ヘアカッターの専用コーナーがある。
売り場の担当者は「20~30代の若い男性が買い求めるケースが多い」と話す。従来は暑くなって髪を切る男性が増える夏場によく売れていたが、ここ数年は年間を通して売れるようになったという。
若者の間では、頭頂部から耳の上ぐらいまでを長めに残し、そこから下の部分は刈り上げる「ツーブロック」や、頭のサイドを刈り上げる「ソフトモヒカン」などの髪形が流行しており、「自宅でヘアカッターを使う人が増えていることも影響しているのでは」と担当者。
価格も2千~1万円前後と手頃で、理美容院を利用するより節約できることも人気の理由という。
自然な仕上がり
こうしたニーズの拡大を背景に、使いやすさや機能も進化している。
パナソニックが5月に発売する男性用ヘアカッター「ER-GC72」(市場想定価格1万円)は、新開発の刃「プレシジョンカッティングブレード」を採用。刈り残しを少なくし、エリ足などの輪郭がよりはっきりするようにした。
付属品を使えば、長さを変えずに髪のボリュームを減らす「すき刈り」にも対応。広報担当者は「スキバサミを使用したような自然な仕上がりになる」としている。
パナソニックの調査によると、ヘアカッターの使用者の59%が「合間散髪」をしていることも判明。社会人生活のスタートなどを機に、身だしなみに気を配る若い男性が増えているという。
パナソニックなどはヘアカッターのほかにも、ひげの長さを調節する「ひげトリマー」や眉毛を整えるシェーバーなどの関連商品も幅広く展開。商品ラインアップを充実させ、顧客の囲い込みを図る。
市場は急拡大
各社の商品開発競争も過熱している。
フィリップスエレクトロニクスジャパンが昨年2月に発売した「HC9450/15」(同1万円前後)は、髪を刈る長さを1ミリから42ミリまで0・1ミリ間隔で細かく調整できるようにした。「細部にまでこだわり、思い通りのヘアスタイルにしたいという男性には最適な設計」と担当者。
また、泉精器製作所が今月販売した「HC-FW36」(店頭予想価格3980円、税別)は、髪を刈りながらでも片手で刈る長さを調整しやすいようにホイール型のラバーダイヤルを取り付けた。使用後は丸ごと水洗いでき、面倒なブラシ清掃の手間も省いた。
日本電機工業会(東京)によると、ヘアカッターの市場規模は平成23年の年間82万台から、28年には131万台と約1・6倍に急拡大する見込みで、急拡大している。
関連記事