今年度の就職戦線「短期決戦だと感じた」 日程変更に「反対意見」多数

 
今年度の採用日程への学生の賛否

 来春卒業予定の大学生らの採用面接が正式に解禁されてから1カ月半が経過し、採用戦線は大きな山を越えました。

 7月1日時点のキャリタス就活・学生モニターの内定率は79・8%と8割近くに上ります。6月1日の選考解禁の時点ですでに過半数(54・9%)が内定を手にしていましたが、この1カ月で20ポイント以上伸びたことになります。企業の採用意欲が旺盛で、解禁を待ちきれず早くから選考を進めていたケースも多かったようです。

 採用活動の日程は近年見直しが続き、2年連続で変更されました。今年度は企業の広報活動の開始は3月のままで、選考解禁が8月から6月に前倒し。昨年5カ月間あった就職活動期間が3カ月間へと圧縮され、当初からの予想通り、短期決戦となったようです。この日程を就活生はどのように受け止めているのでしょうか。

 学生モニターに賛否を尋ねると、「賛成」が2割強(25%)、「反対」が3割強(36・3%)で、反対意見が賛成を上回りました。就職活動を始める前の昨年11月に同様の形式で行った調査では、賛成のほうが多く、どちらかというと歓迎ムードが漂っていました。

 反対の立場に転じた学生の声で圧倒的に多いのが、「企業研究の時間が足りない」というものです。「エントリーシートの締め切り日が集中して企業研究が追いつかず、結局提出できなかった企業が何社もある」という学生は少なくありません。

 また、「4月中旬になって別の業界も回ってみたいと思って探してみたが、すでに説明会は軒並み終了していた」など、短縮によって企業側の動きが予想以上に早かった、と驚く学生も目立ちます。

 実際、当社の7月の調査では、今年度の就職戦線を「短期決戦だと感じた」という学生が約76%に上ります。

 一方、今年度の日程を評価する学生もいます。「短期間に集中して活動できたので、中だるみせずモチベーションを高く保てた」「効率的に企業を回ることができた」といった声が代表的な意見です。

 3月から6月にかけ就活漬けにならざるを得ないといった課題は残るものの、長期化が社会問題化した昨年度に比べれば学生の負担は減ったようです。企業側の意見も聞く必要はありますが、2年連続で日程を見直した大英断は一定の評価は得られそうです。

 短縮日程に賛成票を投じているのは、早い時期から準備をしていた学生です。インターンシップや就職ガイダンスなどを通して、働くということに一度真剣に向き合う機会を持っておくことが、その後の企業選びをスムーズに運ぶための秘訣(ひけつ)といえそうです。(キャリタスリサーチ 武井房子)

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