優勝は孫8人の“おじいちゃん雀士”! 第4回全国麻雀選手権
オンライン麻雀ゲーム「Maru-Jan(マルジャン)」を運営するシグナルトークが主催する史上最大規模の麻雀競技会「第4回全国麻雀選手権」(賞金総額1000万円、産経新聞社など後援)のファイナルが7日、東京都豊島区のアルバンスタジオで行われた。ファイナリスト4人による激戦の末、大阪府の会社員、大西秀明さんが優勝。全国から参加した4万7225人の頂点に立ち、賞金500万円を手にした。
準優勝(賞金200万円)は高知県の大学職員、倉橋孝幸さん、3位(賞金100万円)は埼玉県のタクシー運転手、小泉庄平さん、4位(賞金50万円)は東京都小平市の人材コンサルタント、渋谷克久さんだった。
予選を勝ち抜いた4人がリアル対局を4回行い、トータルの点数で順位を決める。ファイナルにふさわしく、プロ顔負けの白熱した戦いとなった。大西さんと倉橋さんは今回新設された「友達部門」の予選から進出した。
1回戦は、東2局で大西さんがリーチ・一発・ピンフ・三色(8300点)をあがり、先制。南場に入ってもタンヤオ・ドラ3(1万8000点)をツモるなど終始リード。大西さんが56.6ポイントでトップ、倉橋さんが2.2ポイントで2位、小泉さんが-18.1ポイントで3位、渋谷さんが-40.7ポイントで4位だった。
2回戦でも大西さんが好調さをキープ。東場でリーチ・一発・ピンフ(3900点)、タンヤオ・ドラ1(3900点)、リーチ・ドラ1(3900点)、リーチ・ツモ・ドラ4(1万2000点)をあがるなど、大きくリードを広げた。結局、2回戦でも大西さんが46.6ポイントでトップ、倉橋さん10.0ポイント、渋谷さん-18.7ポイント、小泉さん-37.9ポイントで、トータルでは大西さん103.2ポイント、倉橋さん12.2ポイント、小泉さん-56.0ポイント、渋谷さん-59.4ポイントの順だった。
3回戦もこのまま大西さんが独走するかのような勢いだったが、準決勝(7月24日開催)で1位通過の倉橋さんが意地を見せる。東場ではリーチ・一発(2600点)を大西さんから直撃。大西さんもリーチ・ドラ5(1万2000点)をあがる勝負強さを見せた。その後、倉橋さんはリーチ・ピンフ(2900点)をあがり粘りを見せる。そして、南3局で倉橋さんがリーチ・イーペーコー・ドラ3(1万2000点)をツモってトップに。さらに倉橋さんはオーラスでリーチ・ツモ・ドラ2の親満(1万2000)をあがり、この回をトップで終えた。倉橋さん57.8ポイント、大西さん8.8ポイント、渋谷さん-19.1ポイント、小泉さん-47.5ポイントの順。トータルでは、大西さんが112.0ポイントでトップを維持。続いて倉橋さん70.0ポイント、渋谷さん-78.5ポイント、小泉さん-103.5ポイントだった。
最終4回戦。優勝争いは大西さんと倉橋さんに絞られたが、3、4位の戦いも白熱した。まず大西さんがツモ・ドラ1(2000点)で先制したが、東2局で親の渋谷さんがタンヤオ・ドラ3(1万2000点)を大西さんから直撃。東2局1本場は小泉さんがタンヤオ・ドラ3(8000点)をツモあがり。東3局は倉橋さんがリーチ・ツモ・ピンフ、ドラ1(8000点)をあがって、この回トップに。南1局は渋谷さんがダブ南・ドラ1(3300点)をツモって3位に。南2局は流局。そして南3局は、この回あがりのなかった大西さんが親。ここで大西さんが、白・中・本一・ドラ5の倍満(2万4300点)をツモり、トップを確定的にした。南3局2本場は小泉さんがリーチ・ピンフ・ドラ1(5800点)をツモる。オーラスは小泉さんが倉石さんから1500点をあがり、連チャン。流局でさらに連チャンとなり、最後は小泉さんが渋谷さんから2600点をあがり、この回トップとなって試合終了。
4回戦は、小泉さん41.0ポイント、大西さん9.8ポイント、渋谷さん-15.0ポイント、倉橋さん-35.8ポイントの順。トータルは、大西さん121.8ポイント、倉橋さん34.2ポイント、小泉さん-62.5ポイント、渋谷さん-93.5ポイントという結果となった。
計4回の対局をトップ→トップ→2位→2位と見事優勝を飾った大西さんは、67歳で子供が3人。さらに孫が8人いて上は中学2年生から下は1歳半という“おじいちゃん雀士”。「まさか優勝できるとは思わなかった。最初、2連勝して有利だとは思ったが、2回ビリを取ったらアカンと思っていた。ついていましたね。こういう賞を取ったのは初めてなので、これで孫にも自慢できます」と会心の笑顔。賞金500万円の使い道については、「とりあえず、子供の家3軒に、麻雀牌とマットをプレゼントしようと思う」と話した。
この日は、対局が予定より早く終わったためエキシビションマッチも行われ、優勝した大西さん、シグナルトーク代表取締役で「Maru-Jan」開発責任者の栢孝文さん、女流麻雀アイドルユニット「More」から塚田美紀プロと川又静香プロが参加。塚田プロが1位、大西さんが2位、栢さんが3位、川又プロが4位という結果だった。
「Maru-Jan」はリアルさを徹底的に追求した有料のオンライン麻雀ゲームで、登録会員数は90万人。栢さんは「本当にすごい試合だった。筋書きを書いたようなドラマで、こういうのを見ちゃうとまたやりたくなる。来年もまたやりたい」と第5回の開催を明言。「われわれもいろんな工夫をしていくので、ぜひ、Maru-Janに登録してください」とアピールしていた。(本間普喜)
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