“大人の社交場”バブル時代の遊びを今一度 ホテルのディスコイベントが話題

 

 1980年代から90年代にかけて日本を沸かせたバブル景気-。ディスコや高級な飲食店は若者であふれていた。そんな雰囲気を「大人の遊び場」として復活させようと、ホテルが一夜限定のディスコイベントを企画し、話題を呼んでいる。フランス料理店を復活させるホテルもあり、高級店でグラスを傾けた時代の“再来”が期待されている。(田村慶子)

 帝国ホテル大阪(大阪市北区)とセントレジスホテル大阪(同市中央区)は昨年、一夜限りのディスコを初開催。予想を上回る盛況ぶりで、今年も第2弾を開催することを決めた。

 9月23日に開く帝国ホテル大阪では、マイケル・ジャクソンやアバなど懐かしのヒットナンバーをDJが盛り上げ。定番の“お立ち台”も登場させる計画だ。

 セントレジスホテル大阪は9月30日に実施。「マハラジャ」などの流行期を再現し、高級シャンパン「ドン・ペリニヨン」が好きなだけ飲める3万円のプランも用意した。

 ホテルでのディスコ開催は首都圏から火が付いた。グランドハイアット東京(東京都港区)は平成17年から年2回ほど実施し、「今年4月には約千人が集まった」(広報)。横浜市や福岡市でも今月開かれるなど全国に波及した。

 ターゲット層は40~60代のバブル世代。子育てが一段落し、お金と時間に余裕がある。

 おしゃれや遊びも経験豊富で、消費意欲は旺盛だ。現在の「クラブ」は若者が中心で、音楽にも世代間ギャップを感じてしまう。「安心して楽しめるホテルの利点も受け入れられた」と帝国ホテル大阪の担当者は説明する。

 同様にバブル期に人気だった高級飲食店も関西のホテルで脚光を浴び始めた。

 ANAクラウンプラザホテル大阪(同市北区)は9月16日、約10年ぶりにフランス料理店を復活させる。「バブル時代と同じ存在感の王道フレンチを提供する」(広報)と意気込む。

 神戸メリケンパークオリエンタルホテル(神戸市中央区)は今月26日、開店以来初めて最上14階のバーを全面改装する。「バブル時代のように大人の社交場にしたい」という。

 JTB総合研究所(東京都港区)の早野陽子・主任研究員は「バブル世代は、若い頃にやり残した体験を復活させたいと思う傾向が強い。企業のアプローチ次第で個人消費の牽引(けんいん)役になり得る」と話す。