経団連の工藤泰三副会長「ベアは否定しない。今期業績ベースで議論」
春闘インタビュー
合同インタビューに答える経団連の工藤泰三副会長=30日午後、東京・大手町の経団連(酒巻俊介撮影)
--経営側の今春闘におけるスタンスは
「景気の好循環を目指すために、収益改善や一定の利益水準を超えるなど、業績が好調な企業は賃上げを実施するよう呼びかけた」
--連合はベアの実施にこだわっている
「ベアを否定してはいない。実施できる企業はすべきだ。企業競争力の源泉は人だ。ベアを実施し、いい人材を集めることは必要だ。その意味で、ベアをめぐる対立軸はないと考えている。ただ、赤字や大規模な減損処理を実施するなど、ベアが困難な企業もある。ベアができない企業は、年収ベースでの賃上げを進めてもらいたい」
--米国のトランプ政権による日本経済への影響は
「トランプ政権の政策変更で、自動車など影響が懸念される業界や会社がある。一方、米国がインフラ投資拡大などの政策を進めれば、米国景気への好影響が1年近くは続くとみられる。トランプ政権による影響がどちらに転ぶかはわからない以上、企業は今期業績をベースに労使で賃上げを議論すべきだ」
--春闘では働き方改革も大きな課題だ
「ベアや賃金と同様に、今春闘では働き方改革が重要な課題だと労使ともに認識している。日本の根本問題は少子化だ。女性の活用を進める上で、男性の育児参加は欠かせない。経営トップがコミットメント(必達項目)として発信すべきだ。労働時間ではなく成果を軸にするなど、長時間労働の是正も必要だ」
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