海外駐在員は片言でも簡単な会話を覚えるべき 岡部佳子
講師のホンネ海外に駐在する人や出張する人は、現地の言葉を片言で良いので話せることが大切だ。かつて、上海で日系企業に対して営業をする傍ら、不動産の実務をしていた。オフィスや駐在員の住まいの紹介をするのだが、住まいの場合はアフターサービスがメインの仕事である。なぜなら、中国は日本と建築基準が違うし、家電付きなのでしょっちゅうトラブルが起こるため、その都度、私たち仲介会社がお客さまとオーナーの間に入って解決をしなければならないのだ。
ある冬の真夜中、お客さまからの「家に戻ったら電気がつかない」との電話で飛び起きた。「物業管理」(プロパティマネジメント)の方に連絡をして、修理をしてもらわなければならなくなった。
しかし、私たち仲介会社の日本人スタッフは、管理会社の電話番号を教えられていない。そこで、電話をかけてきたお客さまにそのアパートの守衛の所まで行って再び電話をかけてきてもらい、私から管理会社に状況を説明して、修理の手配をしてもらった。
それから30分経ってもお客さまから連絡がないので、私から電話をしてみた。
私「直りましたか?」
お客さま「直った。おかげで酔いがさめたわ」
私「(おかげで夢から覚めたわと心の中で突っ込みつつ)良かったです。ご迷惑をおかけして、すみませんでした」
お客さまは寒い中、電気もエアコンも使えず、つらい思いをされたことと思う。しかし、中国語で「有●▲(問題がある)」「★来一下(ちょっと来て)」と言い、とりあえず現場を見てもらえれば、すぐに解決しただろう。
駐在員の人たちは、語学を勉強するために海外に行くわけではないので、高度な言葉を覚える必要はない。しかし、生活に必要な簡単な会話ぐらいは覚えるべきだ。異文化の中での仕事のやり方や生活習慣の違いから、ストレスがたまることは多い。
さらに、全く現地の言葉を話せないと、何も分からないと思われて、だまされる恐れもある。しかし、片言でも話せればストレスは軽減されるし、現地の人からは初心者じゃないと思ってもらえる。そうなると、トラブルを防ぐことにつながるのである。
【プロフィル】岡部佳子
おかべ・けいこ 1966年、大阪市生まれ。すみれナレッジ代表。日本旅行、ホテルオークラ東京での勤務を経て、2002年上海大学に語学留学。現地で就職し、後に独立開業。現在は日本国内で中国ビジネスのサポートや留学生の教育に従事する。中国の国家職業資格である中国茶高級茶芸師の一面も持つ。著書に「中国人観光客の財布を開く80の方法」がある。
●=問の中国語簡体字
▲=題の中国語簡体字
★=迫の白が寸
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