デキる男は住まいから

年末ギリギリ大掃除の進め方 妻が苦手な所は、夫が自分でやりたい箇所だった

香村薫

 いよいよ冬休みですね。新年を清々しく迎えるために大晦日までに大掃除を終わらせたい! と思っていらっしゃるご家庭が多いのではないでしょうか?

 今回は年末の3日間で大掃除に取り掛かる、というご家庭に向けて、ギリギリの大掃除をどう進めるとよいのか? をご提案したいと思います。

妻が苦手な場所…「窓拭き」を担当する

 株式会社グラフィコによる「大掃除」に関する調査で、とても面白い結果が判明しました。「夫:妻」の大掃除貢献度の認識にギャップがあるというのです。

 なんと、夫が「5:5」で大掃除に貢献していると思っているのに対して、妻は「3:7」という認識なのだそう。お父さんとしては毎年大掃除に参加しているのに、その行動が妻に伝わっていない、というご家庭が多いのかもしれません。

 そこで、妻が掃除したくない箇所をお父さんが積極的に掃除することで「大掃除に参加している」とアピールしてはいかがでしょうか?

 同調査結果には続きがあります。 夫の「掃除したい箇所」第1位が「窓掃除」であるのに対し、妻の「掃除したくない箇所」第3位が「窓・網戸」なのだそうです。

 確かに女性の私からすると、冬の窓掃除は寒くて手が冷たくなる上に、高いところに手が届かないので体勢が辛く、疲れるのが目に見えているので敬遠したい箇所です。

 ここは「窓・網戸掃除」を率先して行うことで、お父さんの大掃除参加をアピールしたいところですね。

 窓を掃除することが決定したら、ぜひ子供たちを巻き込むようにしてみてください。というのも、お母さんはトイレ掃除やお風呂掃除など一人で個室にこもって掃除することもあるため、子どもの様子を見ながら掃除を続けることが難しいのです。

 窓拭きであれば子どもは室内から、お父さんは外から掃除をすることで子どもの面倒も見つつ、楽しんで進められそうですね。

 ここでひとつ注意したいのが、掃除の完成度です。お父さんの掃除に対して、

  • あっというまに終わらせてしまい、汚れが取れていない
  • いつまでも同じ箇所の掃除を続けていていつになったら終わるのか

 なんていう不満の声がお母さんからあがることもあるようです。

 掃除をする前に、「この窓1枚あたりを5分で終わらせるくらい?」「特にどこが気になる?」など掃除のゴールイメージを共有してから着手するようにしましょう。

話題の「オキシジップ」でほったらかし大掃除

 筆者は本来、油汚れやカビ取りは温暖な気候の春夏に行うことをおススメしています。その時期のほうが汚れを取りやすいのはご存知の通りかと思います。

 ただ、日本には「年末に家の大掃除をすることで新年に神さまをお迎えする」という考え方があります。

 そこで、冬でも取り掛かりやすい掃除法を探したところ、以前ご紹介した「オキシクリーン」にあたりました。

 “オキシ漬け”の実施方法は以前ご紹介したとおりですが、今話題の「オキシジップ」をご存じでしょうか? これが実に大掃除にピッタリなのです。

 オキシ漬けはお風呂の浴槽やキッチンシンク、洗面シンクなどを使って行うのが一般的です。ただ、大掃除のタイミングだと「雑巾を洗う」といった水を使いたいシーンも多いので、シンクなどの水回りを占領してオキシ漬けを行うことが難しいのが実状。

 そこでオススメなのが「オキシジップ」です。名前の通りジップロックを使います。ジップロックの中に、洗いたいモノとオキシクリーン、60℃ほどのお湯を入れるのです。

 オキシジップのメリットは3つあります。

  • お湯と洗剤の量を節約しつつ、洗いたいモノにオキシの成分を行きわたらせることができる
  • 洗面シンクなど水回りを占領することなく行える
  • シンクでオキシ漬けするのと比較した場合、お湯の温度が下がりにくい

 我が家では、靴などのカタチがいびつなもの、油まみれで触りたくないパーツ、をオキシジップしていますよ。

 一点注意が必要なのが、漬け置き時間でジップロックが膨らんでしまうことです。経験上、破裂したことはありませんが、少しだけ空気が抜けるようにしておくか、気を付けて様子をチェックしながら行うことをおススメします。

 これであれば、漬け置きしている間は他の箇所を掃除したり、子どもと遊ぶなどできるので、家族にも喜ばれますね。

 今回は、年末ぎりぎり大掃除のオススメ掃除箇所、掃除法をご紹介しました。どなたかの参考になりましたら幸いです。

香村薫(こうむら・かおる) 片づけの専門家
ライフオーガナイザー
大学卒業後、トヨタグループ会社に入社。そこで学んだトヨタメソッドを家事に応用した「トヨタ式おうち片づけ」を提案。片づけサポート業務「ミニマライフ」を起業。全国での講演活動、個人宅での片づけサポートを行う。著書に「トヨタ式おうち片づけ」「トヨタ式超ラク家事」(ともに実務教育出版)「トヨタ式家事シェア」(主婦の友社)がある。NHKをはじめTVや新聞・雑誌などメディア出演多数。

【デキる男は住まいから】は株式会社ミニマライフ代表取締役で、ライフオーガナイザーの香村薫さんが、トヨタ自動車のグループ会社で学んだメソッドを家事に応用し、ビジネスパーソンが今すぐ実践できる「家事シェア」のノウハウなどを伝授するコラムです。更新は原則隔週月曜日。アーカイブはこちら