就職説明会、企業と学生に温度差 外国人留学生に注目集まる

2013.1.13 08:00

パソナが開いた留学生のための就職セミナー。外国籍の就活生らが企業担当者の説明に熱心に聞き入った=12日午後、大阪市中央区淡路町(渡守麻衣撮影)

パソナが開いた留学生のための就職セミナー。外国籍の就活生らが企業担当者の説明に熱心に聞き入った=12日午後、大阪市中央区淡路町(渡守麻衣撮影)【拡大】

 平成26年春採用に向けた企業の就職説明会が、本格化している。就職活動の解禁時期は、25年春採用から大学3回生の10月から12月に繰り下がっており、企業サイドは短期間での採用に注力。外国人留学生の採用についても、円高による海外進出だけでなく、豊富なバイタリティを見込んで重要視している。

 一方の学生サイドは、就活時期が遅くなったことに加え、内定状況が改善傾向にあることからゆっくりとしているケースもあり、企業と日本人学生との間に温度差がみられている。

 人材サービス大手のパソナグループは12日、大阪市内で外国人留学生向けの合同企業説明会「JOB博」を開催。リクルートスーツ姿の留学生が、大手企業を中心にした参加20社の担当者の話に熱心に耳を傾けた。

 留学生対象の説明会は、海外進出企業の増加などから外国人留学生に注目が集まっているためだ。進出先の海外拠点で活躍する人材を求める企業も増えており、今回の説明会では新たに、日本語を生かして母国での就職を希望する留学生向けに「帰国就職相談デスク」を設置した。

 回転ずしチェーンのあきんどスシロー(大阪府吹田市)の担当者は「日本人学生にないバイタリティなどがある」と外国人留学生を評価。「意識の高い留学生に、日本人と同様に働いてほしい」とラブコール。

 韓国出身の大阪産業大4年のパク・ジンウさん(29)は「日本では外国での就職活動は難しい。韓国人を積極的に採用したい企業を探している」などと話した。

 新卒学生の就職活動解禁時期の繰り下げは、経団連の方針を受けたもので、今回が2年目。就職情報会社のリクルートキャリアによると、昨年は活動期間短縮で思い通りの人材が採用できなかったという反省から、今年は危機感を持って積極的にアピールしている企業が増えているという。

 求人数では、東日本大震災以降に採用を抑制していた企業が積極的になったこともあり、今の4回生の就職内定率は、昨年10月時点で63・1%と2年連続で前年を上回った。リクルートキャリア広報担当者は「学生はゆっくりと構えているケースが多く、企業と学生の意識にギャップがあるのでは」と話す。

 景気の先行きが不透明なことに加え、留学生など幅広い人材を確保したい企業側は増えるなか、日本人学生にとっては決して楽な環境とはいえない。