参加者は、地元の梅干し農家や18年前に横浜から移ってきた創作家具作家、地ビールを製造する沿線の酒販店主といった顔ぶれのほか、地域外からも。本醸造酒や売れ筋の純米酒、亡くなった前の杜氏(とうじ)が最後に仕込んだという15年物の古酒も飲み比べ、名産のかまぼこや石井醸造の酒で漬けられた大粒の梅を肴(さかな)に梅干し談議も楽しんだ。
プロジェクトの事務局を務めるコンサルティング会社社長の中村壮一郎さんは「日本酒は食や器などにテーマを広げられる。沿線には陶芸工房、生産規模が小さくて流通に乗せにくいが良い食材もある。それを生かした飲食店が少ないのが課題。一過性の観光イベントではなく、地域の人が理解を深めることで沿線を活気づけたい」と話す。
観光庁が推進する観光振興策「酒蔵ツーリズム」は日本酒の海外輸出や外国人観光客誘致も視野に入れるが、県商業流通課は「県内には規模の小さい酒蔵が多く、大型バスの受け入れなどが難しい」と課題を指摘。同プロジェクトも地域での消費を増やす方策を検討している。