レグテクトは断酒中の患者で、専門医療機関での精神療法や自助グループに参加するなど心理社会的治療の併用が必須だ。専門医療機関の各務原(かかみがはら)病院(岐阜県各務原市)では、入院・通院患者の約200人が服用した。このうち、震えや幻覚など離脱症状を抱える50代の女性重症患者は服用当初は飲酒したものの、1カ月後には「飲みたい気持ちがわかなくなった」と話し、家族が残した酒を飲むこともなくなったという。
天野宏一理事長兼院長によると、従来の治療では断酒が続く患者は3分の1程度。レグテクトの臨床試験では、6カ月の連続服用で47・2%、服用中止6カ月後も4割弱の患者がそれぞれ完全断酒したという。
天野院長は「服薬効果は連続服用期間の終了後を見なければならない」と指摘。そのうえで、「依存を自ら認め、心理社会的治療がないと生涯断酒は困難。その状況は変わらないが、抗酒薬との併用も可能な新薬の登場で新たな選択肢ができ、治療推進にもつながるのではないか」と話している。