完全自由出勤制のエス・アイ。社員は自分の決めた時間に出退勤し、家庭と仕事を両立させている=兵庫県姫路市(内山智彦撮影)【拡大】
それぞれの給与は、作業の正確さなど実績を織り込んだ基本点に、評価点などを加味して決まる。繁忙期に出社すると“協調性”がポイントとしてプラスされる。
勤務時間を徹底管理するのはなぜか。創業者の今本茂男社長は「労働時間の管理は当社の大原則。これがなくなったら会社はだめになる」と話す。そこには「残業は絶対に禁止」という強い思いがある。
かつて別の会社に勤務していた今本社長は「モーレツ社員」で、残業当たり前、土日も接待と、仕事漬けの日々を送った。会社全体も残業、休日出勤が当然という雰囲気だったが、一方で従業員のミスが多発し、家庭が壊れるなど悪影響も出始めていた。
今本社長も、家庭のための時間が激減。先天性の障害をもって生まれ、2歳を前に亡くなった次男の看病にも十分付き添えなかった。
「残業をやめよう、という一念だけでつくった」のがエス・アイだ。