シグナルトーク代表取締役の栢孝文氏【拡大】
株式会社シグナルトーク(東京・大田区)が2004年に公開した「Maru-Jan」は、パソコンで動作する対戦型のオンラインゲーム。60万人以上が登録し、毎日、5000~1万人が対局を行っている。東風1戦なら80ポイント(80円相当)、東南1戦なら150ポイント(150円相当)と料金もリーズナブルだ。もちろん、今は無料の麻雀ゲームも多くあるが、パイや全自動卓の緻密な動き、打牌の音にまでこだわり抜き、実際に卓を囲んでいるかのようなリアルさを体感できる。無料ゲームにはない臨場感が話題を呼び、ここ数年は年間約6億円の売り上げがあるという。役ごとのランキングや連日開催されるイベントも人気で、例えば「麻雀六戦術」は50ゲーム分の打ち筋を分析し、ユーザーを熊や虎など6種類の動物に分類。また、居住地で東西に分かれて短期団体戦を行うイベントもある。
同社の代表取締役、栢(かや)孝文氏(39)は、大阪市立大学工学部情報工学科を卒業。大手ゲーム会社のプログラマーなどを経て、2002年にシグナルトークを立ち上げた。大の麻雀好きが高じて、「Maru-Jan」を発案。「どんなゲームを頑張って作っても、麻雀の面白さや奥深さにはかなわないんですよ。大人が徹夜してしまうぐらいですから。不思議というか、だんだん腹が立ってきましてね、『この麻雀をやっつけてやろう』というのが最初の動機でした」と栢氏。当時も無料の麻雀ゲームはあったが、「クリエーターからすると、まだまだ作り込める要素があると思ったんです。それで、有料でも品質が高ければ勝負できるのではないかと」。そして、この発想が見事に当たった。