生徒たちの反転授業を支えるのは自立学習応援プログラム「すらら」。対話型アニメーションによる講義とミニ問題演習がセットになった学習プログラムだ。反転学習導入にあたり、すららでの学習の仕方を授業で体験させたうえでスタートした。
生徒の「いつ・どの単元を学習したか・単元ごとの正答率」といった進捗(しんちょく)状況は記録され、学校側で把握。このため、「やったふりはできないし、事前理解度に応じた個別指導ができる。学力向上につながるのでは」と沢田幸雄校長は期待する。授業を担当した多田恵理子教務部長は「今日の授業範囲は例年なら2、3コマ分に相当する。教科書の学習範囲自体がもともと1・5年分くらいあるので、基本解説が減る分は英作文やヒアリング、グループ演習など応用に割り当てていきたい」と意気込む。
学校側は今後、反転授業が学力向上に本当につながるかどうかを見ながら、他教科での実施を検討するとしている。すららを提供する「すららネット」(千代田区)の湯野川孝彦社長は「知識習得は自分のペースで行う方が、これまでの授業で取り残されていた低学力層の底上げになる」という。