高まる関心
高齢出産の増加や海外で無痛分娩を経験した人などが増え、関心は高まっている。
さまざまな病院で麻酔科医として無痛分娩に関わる柏木邦友医師は「お産を楽しめるというメリットがある」と話す。痛みから解放され、リラックスした状態でお産に臨めるからだ。出産の途中で帝王切開になった場合には、すでに麻酔薬が効いているため対応がしやすいという。
ただ、デメリットもある。吸引・鉗子分娩が増えるほか、出血や感染、発熱、神経障害などの合併症もまれながら、考えられる。また、通常の分娩費用に加えて、10万円前後上乗せになることが多いという。
柏木医師は「医療行為である以上、リスクはゼロにはできない。適切に管理し、きちんと説明することで麻酔への不安がなくなる場合がほとんどです」。