こうした面倒見の良さは事務畑を歩んできた緑川理事長の経歴も反映している。大学の学生が入る女子寮の舎監を30年務めてきた。「まさに格闘でした」と緑川理事長。涙を流しながら学生を指導したこともあった。
就職内定率100%を達成したのは震災後の2012年度のことだった。緑川理事長は「未曾有の災害が学生の『人間力』を高めた結果」とし、有名大学の学生と競い勝つかたちで一部上場企業にも内定が出ている状況に「偏差値だけではない人間性を問う採用基準が生まれてきた」と感じている。
東日本大震災を機にエジプト考古学者の吉村作治氏、評論家の森田実氏、脳科学者の中野信子氏ら著名人を客員教授に招聘し、復興をテーマに講座を開いている。「被災地の役に立ちたい」という思いから引き受けてくれたそうだ。来年度からeラーニングによる公開講座も予定している。
「ピンチの中にチャンスはあります。被災地から、福島から将来を担っていく人がたくさん出てくることでしょう。そういった人材を育てていきたい」。緑川理事長は力強く抱負を述べた。