■切実な思いユーモラスに語る
著者と同名、「32歳、売れない女流エロ作家」という主人公が、かつてもてあそばれた「クソ男」の幽霊(交際トラブルで別の女性に刺殺された)とともに、「お料理合コン」「婚活パーティー」など、運命の出会いを求めて、さまざまな婚活に奮闘する。
結婚となると、相手に仕事などの「条件」を求めざるを得ないが、それをクリアしても気持ちが動かなければ“ただのいい人”である。「感情と条件がどうしても折り合わない」と主人公は悩む。
ユーモラスな語り口だが、正直で切実な思いがちりばめられ、ちょっと意外なラストも楽しい。(1620円、新潮社)