■労組の存在意義を改めて問う
働き手の暮らしを守る労働組合への関心が若者を中心に薄れつつある。こんな危機感を抱いた著者が労組の存在意義を改めて問い直す。
日本の労働組合員数の7割に当たる約684万人が加盟し、2014年に結成25年を迎えた労組の中央組織「連合」誕生までの曲折や、育児休業法制定など組合活動の成果を紹介している。労組が抱える課題も厳しく分析し、特に膨らむ非正規労働者を取り込めていないと指摘。「労組なんて別になくてもいいんじゃないの?」という声にどう答えるか。連合が歩むべき「次の25年」に向けた指南書としても読める。(1944円、日本リーダーズ協会)