■決断と苦悩…息詰まる緊迫感
東日本大震災の発生から4年。震災を記録した著書は数多くあるが、本書は消防サイドからまとめられた決定版だ。
著者は震災当時の消防庁長官。消防組織法に規定する指揮権を行使し、全国の消防に初の応援出動を指示した責任者でもある。
東京消防庁による福島第1原子力発電所での放水活動を実施する際の回顧からは、当時の数々の決断と苦悩が息詰まる緊迫感で伝わってくる。在任中のさまざまな政策決定がどんな経緯でなされたか、といった背景についても描かれており、日本の消防の現状や課題も浮き彫りにされている。(1620円、近代消防社)