【著者は語る】新聞記者・大野敏明氏「硯滴 大野敏明詩歌集」 (1/2ページ)

2015.10.3 05:00

 ■時代と自身の思いを詠んだ50年

 短歌集、俳句集は世に数多くあると思う。ほとんどは短歌や俳句の羅列であろう。この詩歌集がそれらと違うとしたら、それは短歌、狂歌、俳句、川柳、漢詩、さらには都々逸(どどいつ)までもが収められていること、そして作品が年代順、すなわち作者である私の年齢順に記載され、その年の感想が添えられていることである。

 中学生の頃から俳句、短歌を始めた。それらの作品を1966年の中学2、3年、14、5歳から、64歳になる2015年まで、50年分を時代順に並べたのである。

 ページを開くと、最初に目に飛び込んでくるのは中学生である私が作った短歌と俳句である。もちろん、評に値するものではないし、人に評してもらうために作ったものでもない。ただ、私としては気恥ずかしくもあるが、それらが作られた時代を懐かしく思うよすがでもある。中学生が高校生となり、大学生となり、新聞記者となってサツ回りに明け暮れ、地方をめぐり、東京でそれなりの仕事をし、家庭をもち、子を育て、母を介護する。その時々の思いが、それぞれの時代背景とともに立ち上ってくる。

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