いっぽう、金融資産を保有している世帯だけで見ると、平均額は前年より66万円増え1819万円となりました。すでにある程度の資産を持っていた『お金持ち世帯』の資産が増え、全体の資産を引き上げたということがわかります。この1年で、貧富の差はより一層開いたと言っていいでしょう」
富裕層の資産の増加要因としては、アベノミクスで景気が上向きになったことにより、収入がアップしてその分が貯金に回されたこと。株の評価額が上がったり、債券や投資信託の配当や金利が入ったりしたことなどが考えられるという。「持てる人」は順調に資産を増やし、正業に就けない「持たざる人」は依然として苦しい生活を強いられているようだ。
IS、難民、中国経済市場は波乱含み
ここ数年、黒田氏のもとには「増えた資産を運用したい」という相談が多く寄せられたという。株などで得をした人の話を聞くことも多かったため、「自分も投資してみよう」と考えた人が多かったのだろう。「平均値」世帯へのアドバイスを求めたところ、こんな答えが返ってきた。