日本で直接「爆買い」に関わる人々は、いち早く彼らのこの動きを察知し、その背景を探り戦略を練る必要があるし、もっと中国人の考え方を知るべきだろう。
かつての日本人もブランドものを求めて世界各地を旅行して歩いたが、今の中国人ほど激しい変化はなかった。日本人は海外・国内に関わらず、いまだに団体旅行が好きだし、日本人の嗜好の変化は緩やかである。だから、つい自分たちと同じように、ゆっくりペースで考えてしまうのだが、それは危険だ。中国人の興味の変化は“ドッグイヤー”より早いといっても過言ではない。
中国では3年ほど前からスマホが流行り出したが、わずかの間にあっという間に人口の半分以上の人々がスマホにかじりつき、スマホがなければ生活が成り立たないほどのめり込むようになった。情報伝達も同様で、老人であってもスマホのSNSを使いこなすのが普通だ。また、そうでなければ、中国では他人においていかれるのである。